救命講習、受講しました☆八王子・一時保育!にこにこ保育ルーム

救命講習、受講しました☆八王子・一時保育!にこにこ保育ルーム

先日、「普通救命講習Ⅲ」を受講してきました!

救命講習の中でも、主に小児(1歳以上16歳未満。おおよそ中学生くらいまで)・乳児(1歳未満)・新生児に対する心肺蘇生法や応急処置
AEDの使い方を学んできました☆

応急手当と救命措置

日々の生活の中で、私たちはいつ、どこで怪我や病気に襲われるか分かりません。
そんな時に、家庭や職場で出来る手当ての事を「応急手当」と言います。

病院に行くまでに応急手当をすることで、怪我や病気の悪化を防ぐことが出来るそうです。

怪我や病気の中でも、緊急を要するものは、心臓や呼吸が止まってしまった場合です。

こういった場合への対応を特に「救命措置(一次救命処置)」といいます。
※心筋梗塞、脳卒中は、何の前ぶれもなく心臓や呼吸が止まってしまう原因になります。
プールで溺れた、物を喉に詰まらせたりすることも、心臓や呼吸が止まってしまう原因になります。

救命の連鎖と住民の役割

傷病者の命を救い、社会復帰へと導くために必要となる行動と一連の繋がりを「救命の連鎖」と言うそうです。

(心配停止の予防)

(早期認識と通報)

(一次救命措置)[心肺蘇生法とAED]

(二次救命措置と集中治療)

の4つの輪で成り立っており、この輪が途切れることなく、素早く繋がることで救命効果が高まります。

特に最初の3つの輪はその場に居合わせた人(住人)により行われることが期待されています。

一次救命措置が行われた方が、行われなかった時より生存率や社会復帰率が高いことが分かっているそうです。

※心肺停止から蘇生する確率は、
1分につき10%ずつ減少していくそうです。
心肺停止から5分で、命が助かる可能性が50%ということ…!!

私が講習を受けた相模原市では、救急車が到着するまでに約9分かかるそうです。
(通報すると1番近い所が救急車が出動するのですが、他に出動してしまっていたら次に近いところ…となるので、到着まで時間は更にかかってしまいます…。)

心配停止の早期認識と119番通報、一刻も早く一次救命措置を開始する事がいかに大切かが分かりますね…。

「傷病者の反応の有無や判断に迷った場合でも、勇気を出して119番通報をし、AEDの手配を依頼することが大切!!」

「たとえ傷病者に重大な異常がなかったとしても、それは立派な行動です!」

と仰っていました。
勇気をもって行動したいですね!

一次救命措置

心肺蘇生

心肺蘇生とは、胸骨を強く圧迫する「胸骨圧迫」と口から肺に息を吹き込む「人工呼吸」によって、止まった心臓と呼吸を補い助ける方法。
講習を受けてなければ、「胸骨圧迫」だけを行う。

AED
AEDは、心臓に電気ショックを与える為の機器です。
自動的に心電図を解析して、電気ショックが必要かを判断し、音声メッセージで必要な対応を指示してくれるので、一般の人でも簡単で確実に操作することが出来ます。

現在では、駅やデパート、公共施設や民間企業など色々な場所にAEDが備え付けられています。

いざという時にAEDを使うには、どこに設置してあるのかを知っておくことが大切です!

職場や家の近くのどこにAEDがあるのか、自治体のAEDマップや全国AEDマップで調べておくと良いですね☆
※講習中、「AEDの場所を調べたら、いざという時に使っても良いかを確認しておくのも良いですね。」というお話もありました。

救命措置の流れ(心肺蘇生法とAEDの使用)

もし、倒れている人を発見したら…。

①安全の確認
・傷病者の救助の前に、まず自分の安全確保を優先する。
・倒れている人を発見したら、まず周囲の安全を確認!車が通る道路や室内に煙が立ち込めている場合は特に注意が必要。

②反応を確認する
・傷病者の肩を優しく叩きながら、「大丈夫ですか?」「もしもし?」と大声で呼び掛けて反応があるかないかをみる。
※乳児の場合は、足の裏を叩くと良い。

※名前が分かれば名前を呼ぶ。

・呼び掛けに対して目を開けるか、何らかの反応または目的のあるしぐさがなければ「反応無し」。

・痙攣のような全身ひきつけるような動きは「反応無し」。

・反応があるかないか判断に迷う時、または分からない時は、心停止の可能性を考えで行動する。

※「反応有り」の時は、傷病者に話を聞き、必要な応急手当を行う。

③119番通報、AEDの手配
・大きな声で「誰か来てください!人が倒れています!」と応援を呼ぶ。

・協力者がいれば、
「あなたは119番通報してください!」「あなたはAEDを持ってきてください!」
具体的に指示をする。

※119番通報をすると、通信指令員が行うべき事を指示してくれるので、電話のスピーカー機能を使えば両手が使えるので、指導を受けながら「胸骨圧迫」などを行える。

※もし協力者がいなかったら…
まず自分で119番通報をし、AEDの場所が分かっていれば取りに行く。

④「普段通りの呼吸」があるかの確認
・傷病者の、胸と腹の上がり下がりをみて、「普段通りの呼吸」をしているかどうかを10秒以内判断する。
※「普段通りの呼吸」とは、安らかで規則正しい呼吸のこと。

「普段通りの呼吸」がない場合、あるいはその判断に自信が持てない場合、分からない場合には心停止と判断し直ちに胸骨圧迫を開始する。

※次のいずれかの場合には「普段通りの呼吸なし」と判断する。
・胸や腹の動きがない場合
・約10秒確認しても呼吸の状態が良く分からない場合
しゃくりあげるような途切れ途切れの呼吸に起きる呼吸がみられる場合
(死戦期呼吸(しせんきこきゅう)という。映像を見ましたが、一見、呼吸をしているように見えるが、普段通りの呼吸とは違いました。)

⑤胸骨圧迫(心臓マッサージ)
・胸の左右の真ん中にある胸骨の下半分を重ねた両手で、垂直に、強く、早く絶え間なく圧迫する。
※5cm沈む程度。(単3電池の長さが約5.5cm)

※圧迫した胸がしっかり戻るように。

※1分間に100~120回の速さで。
(歌”もしもしかめよ~かめさんよ~…”に合わせて行うとだいたいこの速さになるそうです。)

※小児の場合は、両手でまたは体格に応じて片手で、胸の厚さの3分の1が沈む程度に圧迫。

※1歳未満は、乳頭を結ぶ線の真ん中より少し足側を指2本(中指と薬指)で圧迫する。

⑥人工呼吸
人工呼吸を行う意思がある場合には行う。
(1)気道の確保
・片手を顎に当て、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先に当てて、頭を後ろにのけ反らせ、あご先を上げます。
こうする事により、傷病者の喉の奥を広げて空気を肺に通しやすくします。

※乳児の場合は、無理に気道確保すると頸椎を痛めてしまうので気を付ける。

(2)人工呼吸
気道を確保したまま、額に当てた手の親指と人差し指で傷病者の鼻をつまみ、口を大きく開けて傷病者の口を覆うように密着させ、傷病者の胸が上がるのが見て分かるのか程度の量の息を約1秒かけて吹き込みます。

吹き込みは2回まで。

※小児、大人は、口対口人工呼吸。
※乳児は、口対鼻口人工呼吸。
(乳児の口と鼻を覆うようにする方法)

もし、傷病者の顔面や口から出血している場合や、人工呼吸をためらわれる場合は、胸骨圧迫のみの心肺蘇生法を行う。

※RESACO(レサコ)という蘇生用マウスピースも売っているので、鞄等に入れておくといざという時に使える。

胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせて行う場合は、
[胸骨圧迫30回:人工呼吸2回]
のサイクルで行う。
この時、胸骨圧迫と人工呼吸の間が10秒以上あかないようにすること。

これを、救急隊員と交代するまで絶え間なく続けます!
※救急隊員が到着したからといって、やめてはダメ!!
隊員が「交代します!」と交代してくれるまで続ける!

⑦AEDの使用
(1)AEDが到着したら、傷病者の頭の近くに置く。

(2)AEDの電源を入れる。
AED本体の蓋を開けて、電源ボタンを押す。(蓋を開けると自動的にか電源が入るものもある。)

電源を入れると音声メッセージで指示が流れるので、それに従う。

(3)電極パッドを貼る
・傷病者の胸をはだけます。
・AEDのケースに入っている電極パッドを袋から出し、保護シートからはがして、パッドや袋にかかれているイラストに従って傷病者の胸に直接貼り付けます。(心臓を挟むように貼る。)
機種によっては、電極パッドケーブルの差し込み(プラグ)を直接本体の差し込み口(点滅している)に挿入するものもある。

※かなり粘着力が強力だそうです!もし、パッド同士がくっついてしまったり使えなくなってしまった場合は、予備のパッドがあるのでそちらを使う。

乳児にもAEDを使用します。
・未就学児用の電極パッドが入っている場合はそれを用いる。
・本体に未就学児モードに切り替えるスイッチがある場合は、切り替える。

・どちらもない場合は、小学生~大人用の電極パッドを使用する。
※身体が小さいので、胸と背中に貼るなど、パッド同士がくっつかないように注意する。

※アクセサリーや下着の上から貼らないよう注意。
※周りの人に見えないように、十分に配慮する。(上着を胸にかける、服をめくって貼りまた被せる、人がたくさんいれば周りに壁をつくってもらう等。)
→これはとても大切な事で、小児や乳児の場合も同じように配慮する。
配慮せずに行うと、あとから訴えられてしまうこともあるそうです。

(4)心電図の解析

パッドを貼ると、「体から離れてください!」などのメッセージが流れ、心電図の解析が始まります。

この時、AED操作者は、「みなさん、離れてください!」と注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認します。

(5)電気ショック
AEDが、電気ショックが必要と判断した場合、「ショックが必要です」とメッセージとともに自動で充電を始めます。。

充電が完了すると「ショックボタンを押してください」といった電気ショックを促すメッセージが流れます。

AED操作者は、「ショックを行います。みなさん、離れてください!」と注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認してショックボタンを押します。

※絶対に傷病者に触れないこと。
傷病者の衣服や、下に敷いているものが少しでも触れているだけで、その人にもショックが流れてしまいます。

※電気ショックが必要と判断した場合に
、ショックボタンを押さなくても自動的にショックが行われることが機種もあります。(オートショックAED)
オートショックAEDは、傷病者から離れるようメッセージが流れた後、カウントダウン又はブザーの後に自動的に電気が流れます。
この場合も、メッセージに従って傷病者から離れましょう!

電気ショックを行ったら、直ちに心肺蘇生を再開する。

[AEDの機種]
AEDには、
小学生~大人用(従来の「 成人用」)と未就学児用(従来の「小児用」)の2種類の電極パッドが入っている機種
※今は「小児用」と言わなくなった。

・本体に未就学児用モードに切り替えるスイッチがついている機種

がある。

未就学児用の電極パッド(未就学児モード)は、小学生以上には使用しないこと。

 

小児に特有の問題

小児の突然死の原因で多いのは、
・大ケガ
・窒息
・溺水
ですが、その多くは日常生活の中で十分に注意することで予防できます!

乳幼児は、目に見えるものは何でも口に入れてみたがる傾向にあり、それにより窒息してしまう事があります。

口に入るような小さなものは、乳幼児の手が届くところに置かない事で、窒息の事故を防げます。
※トイレットペーパーの芯に通るものは、乳児の口に入ってしまいます。

 

また、食べ物にも注意が必要です。
ピーナッツやブドウ、トマト、あめ玉等、丸くツルッとしたものは喉に詰まらせやすいので、与える時は半分に切る等注意が必要です。
※ピーナッツやあめ玉は、5歳以下の小児には食べさせないようにしましょう!

自動車でのチャイルドシートやシートベルトの着用、自転車でのヘルメット着用、水の事故への注意(お風呂など)、スポーツ時の事故防止等、普段から気をつけて、事故を予防することが大切です。

これから気温が高い日も増えてくるので、「熱中症」にも気を付けたいですね。

 

乳児の気道異物の除去方法

気道異物による窒息と判断した場合は、周りにいる人にただちに119番通報を依頼し、異物の除去を行う。

「背部殴打方(はいぶおうだほう)」
①救助者の片腕の上に乳児をうつ伏せに乗せ、乳児の顎を持ち、頭が低くなるような体勢にする。
※救助者は座り、乳児を乗せた腕を太ももに乗せると安定する。
※乳児の足が救助者の腕を跨ぐようにうつ伏せにする。

②もう片方の手の付け根で、乳児の背中を力強く数回連続して叩く。

③口の中を確認し、異物が出てきていれば取り除く。出てこなければ背部殴打を繰り返す。

背部殴打法で異物が除去出来ない場合は…

・「胸部突き上げ法」を行う。
①救助者の片腕に乳児を仰向けに乗せ、手のひら全体で乳児の頭をしっかりと支える。
※この時も乳児の脚が救助者の腕をまたぐようにし、救助者の膝の上に腕を乗せると安定する。

②もう片方の手の指2本で、乳頭を結ぶ線の少し足側を目安とする胸骨の下半分を、力強く数回連続して圧迫する。

・「ハイムリッヒ法」

傷病者を後ろから抱えるようにし、片手で握りこぶしを作り、親指側をみぞおち辺りに当て、その手を素早く手前上方に向かって圧迫するように突き上げる。

小児には「腹部突き上げ法(ハイムリッヒ法)」を行っても良い。
※乳児には行ってはいけない!

喉に何かを詰まらせて苦しい時、気道閉鎖で息ができない時、人は両手で首を掴むようにして周囲に知らせるそうです。(「窒息のサイン」)

これは、世界共通だそうです!

このような仕草をしている人がいたら、窒息を疑い、応急処置をしましょう!

止血方法(直接圧迫止血法)

止血法としては、出血している部位を直接圧迫する「直接圧迫止血法」が基本となる。

①出血部位を確認
②清潔なガーゼやハンカチ、タオルなどを重ねて傷口に当て、その上から出血部位を指先や手のひらで強く圧迫する。
片手で圧迫しても止血しない時は、両手で体重を乗せながら圧迫する。

※タオルを丸めて脇の下にグッと挟むと、止血しやすくなるそうです!

※感染防止のため、血液に直接触れないように出来るだけニトリル製やゴム製の手袋を使用する。
ビニール袋で代用もOK!

 

講習を終えて…

救命救急講習を受講して、人形を使い、実際に心肺蘇生法などを行いましたが、いかに落ち着いて焦らずに行動出来るかが大切だなと感じました。
(私は、人形が相手でもかなりドキドキしてしまいました…(^^;)

 

講習の中で、「一番やってはいけないことはなんだと思いますか?」と話がありました。

それは、
『見て見ぬふりをすること。何もしないこと。』

『目の前の命を救えるのはあなただけです』

実際に目の前で、子どもが、人が倒れていたら…。
想像するだけでも怖くなってしまいます。。

でも、目の前にある命を救うために、勇気を持って行動できるようになりたい。
その為にも、定期的に救命措置などを確認し、いざという時に備えたいと思います。

子どもに関わる仕事をしていなくても、救命救急講習は受ける価値のあるものだと感じました。

皆さんも、機会があればぜひ受講してみてくださいね(^_^)

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▶︎https://tayunail.com/2023/01/09/post-25094/